食道、胃、腸、肝臓、胆道、膵臓、腹膜疾患など、消化器全般を対象としており、上部、下部消化管内視鏡検査は常時対応可能です。また、吐血、下血などの消化管出血、腸閉塞、急性閉塞性化膿性胆管炎などの消化器緊急疾患にも当直、拘束態勢をとっており夜間でも緊急内視鏡処置が行える体制をとっています。診療設備も充実しており他科、特に消化器外科、放射線科とも緊密に連携し治療方針決定のためのカンファレンスを行い、チーム医療として個々の患者さんの病態に対し最良の治療を選択できるよう心がけています。
当科では消化器疾患の中でも特に重要と思われる次の3つに力を入れています。
消化管診療では上部、下部消化管の症例の質、数ともに豊富です。このような患者さんに対し拡大内視鏡、NBI、超音波内視鏡等を駆使し、より質の高い診断を目指しています。その結果発見される消化管の早期癌に対しては適応を厳密に検討した上で内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)を施行し広範な病変に対しても完全切除ができるようになっています。
肝疾患では肝細胞癌の症例が多く、MDCD,EOB-MRI,造影超音波等に加え、積極的に細径針による狙撃生検を行って早期発見と正確な質的診断に努めています。多発、再発の多い肝細胞癌の特性と高齢化が相まって、侵襲の少ない経皮的ラジオ波凝固療法(RFA)と、血管造影による経カテーテル的肝動脈化学塞栓術(TACE)が治療の大半を占めています。人工胸水、人工腹水法、胆道系の冷却下RFAなど種々の工夫を加え、安全に配慮した治療を心がけています。RFA の標準入院日数は7日間ですが、最短では2泊3日での退院も可能です。
胆道疾患の内視鏡治療症例数も増加しており内視鏡的逆行性胆管、膵管造影(ERCP)は90%以上が総胆管結石や悪性胆道狭窄に対するEST, EPBD, ERBDといった治療内視鏡です。熟練を要する手技ですが、当科では人員、機材ともに充実しており、急性閉塞性化膿性胆管炎などの緊急症例に対しては夜間でも処置を行っています。
その他、食道疾患の診断と治療を開始し、力を入れて取り組んでいます。
詳しくはこちらをご覧ください。
~当院における胃食道逆流症(GERD)診療への取り組みについて~
(地域医療連携広報誌「おらんだ坂」2020年8月号(75号)より)
副院長・主任診療部長・内視鏡部長・研究開発センター長・教育研修センター長
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