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    当院の取扱がん種類


     がんの種類は数多くあります。当院の取扱がんは、一般的に5大がんと呼ばれる肺がん、胃がん、肝がん、大腸がん、乳がんを始め、食道がん、膵がん・膵腫瘍、前立腺がん、膀胱がん、腎がん、子宮がん、頭頚部腫瘍、血液腫瘍(白血球、リンパ腫など)、皮膚腫瘍、胆嚢がん・胆管がん、上部尿路がん、精巣がん、卵巣がんです。下記に日本人に最も多い5大がんについて、症状や診断方法、治療方法などをご紹介いたします。

    肺がんについて


    概 説

     日本での死因の第1位は悪性新生物(がん)です。現在1年間に約33万人の方ががんで亡くなっていて、そのうち肺がん死亡は約6万3000人です。肺がんは増加傾向にあり、がんによる死因の第1位です。 喫煙が最大の原因ですが、喫煙しない人に発生する肺がんについても判ってきています。 診断と治療法が進歩してきていて、治療成績も徐々に向上しています。

    種 類

     肺がんは大きく小細胞肺がんと非小細胞肺がんの2つに分類されます。
     小細胞肺がんは、肺がん全体の10〜20%を占めます。進行が速い反面、抗がん剤や放射線に感受性が高いため、治療の中心は抗がん剤による化学療法と放射線療法になります。
     非小細胞肺がんは、肺がん全体の80〜90%を占めます。腺がん、扁平上皮がん、大細胞がんなどが含まれます。小細胞肺がんよりも進行は遅く、外科的切除(=手術)、放射線療法、化学療法、またはこれらの2つ以上を使った集学的治療を行います。

    診 断

     胸部レントゲン・CTを撮影後、気管支内視鏡による確定診断を行います。気管支鏡検査の結果は約1週間で判ります。確定診断がついたら病期分類のために全身検索を行います。脳MRI(またはCT)、骨シンチ(またはPET/CT)、腹部CT(または超音波検査)を行います。これらの検査結果からTNM分類を行い、病期(IA, IB, IIA, IIB, IIIA, IIIB, IV)が決定されます。また治療前には呼吸機能検査、心電図、一般採血検尿検査などを行い、治療に耐えられる体力があるかどうかを判断します。

    治 療

     小細胞肺がんと非小細胞肺がんで異なります。
     小細胞肺がんは限局型と進展型に分けられます。遠隔転移や悪性胸水がない場合が限局型となり、放射線療法と化学療法による集学的治療を行います。非常に早期の場合は手術を含めた治療も考慮されます。限局型でない進展型の場合には化学療法になります。
     治療の効果がよい場合には予防的全脳照射を行います。
     非小細胞肺がんも病期で異なります。一般的にIA期は手術、IB-IIIA期は手術+化学療法、IIIA-IIIB期は放射線+化学療法、IIIB-IV期は化学療法です。
     2010年にTNM分類と肺がん取扱い規約が改訂され現在の医療水準にあわせた内容となっています。さらにガイドラインも年々更新されゆっくりではありますが、治癒に向けて確実な進歩が見られています。

    胃がんについて


     がんの死亡率は年々減ってきているものの、胃がんは日本人にもっとも多いがんで、毎年約5万人近い人が胃がんにより亡くなられています。一方、胃がん罹患者(胃がんにかかる人)数は年間約10万人程度とされていて、罹患数は減っておらず、死亡率は減少していることから、胃がん検診や診断技術の進歩などにより早期胃がんで発見される人も増えている成果のあらわれだと思われます。
     最近では、ヘリコバクターピロリ感染により慢性萎縮性胃炎を引き起こし、がん化に関与していることが注目されています(菌自体に発がん性はありません)。

    症 状

     最も多い症状は上腹部痛です。胃部不快感、膨満感、食欲不振、嘔気、嘔吐、吐血などありますが、胃がんに特有な症状は無く、早期胃がんの場合はむしろこれらの症状に欠ける場合が半数に見られます。

    診 断

     胃がんの診断方法には、胃透視検査(レントゲン検査)と内視鏡検査があります。検診やスクリーニング検査として胃透視検査(レントゲン検査)は有用です。一方、内視鏡検査は、小さい浅い粘膜にとどまる早期のがんで粘膜をつまみ取り(生検といいます)、病理科の先生に顕微鏡で見てもらって、がん細胞の有無をチェックしてもらいます。さらに、がんの広がりを見るために超音波内視鏡検査、拡大内視鏡検査、CT検査などを行っています。

    病 期 (注)

     病期は、胃がんの治療を決定するためには重要です。わが国では「胃がん取り扱い規約」に基づいて病期分類を行っています。進行度は主にがんの深さ(T)とリンパ節転移(N)によって決まります。他に腹膜播種(P)、肝転移(H)、遠隔転移(M)を加味します。

    • T1:がんが粘膜または粘膜下組織にとどまるもの
    • T2:がんが固有筋層または漿膜下組織にとどまるもの
    • T3:がんが胃壁の漿膜に露出しているもの
    • T4:がんが胃を越えて周囲の他臓器まですすんでいるもの
    • N0:リンパ節転移のないもの
    • N1:第1群リンパ節のみに転移を有するもの
    • N2:第2群リンパ節に転移を有するもの
    • N3:第3群リンパ節に転移を有するもの
    • N4:第3群リンパ節まで転移を有するもの
    • M  :遠隔転移を有するもの

    ※早期胃がんとは、リンパ節転移の有無にかかわらず、がんが粘膜または粘膜下組織にとどまるものをいいます。
     以下に病気分類とクリニカルステージの対応を示します。

    病気分類とクリニカルステージ

    (注)病期:病気の進行を、その症状によって区分した期間

    治 療

     胃がんの治療には、外科治療、内視鏡治療、化学療法などがあります。手術による切除術が基本で、がんのできている部位や進行度によって術式も違います。胃以外の臓器に転移や浸潤がある場合には、化学療法(抗がん剤による治療)を行うこともあります。また粘膜にとどまり、リンパ節に転移がない早期がんの場合は、内視鏡を用いて切除する内視鏡的粘膜切除術(EMRといいます)や内視鏡的粘膜下層剥離術(ESDといいます)で治療を行っています。

    (注)日本胃がん学会より2001年3月に「胃がん治療ガイドライン」が作成され、2004年4月に改定(第2版)されています。また一般の方向けの冊子「日本胃がん学会編・胃がん治療ガイドラインの解説(一般用)」も刊行されています。

    肝がんについて


    疫 学

     我が国では、肝がんが原因で一年間に約3万5千人が亡くなっていますが、これは肺がん、胃がん、大腸がんについで多く、近年増加傾向にあります。肝細胞がんには、その9割以上がC型あるいはB型のウイルス性慢性肝炎及び肝硬変の患者さんに発生するという、他のがんにみられない際立った特徴があります。

    症 状

     肝がんに特有の症状は少なく、肝炎・肝硬変などによる肝臓の障害としての症状が主なものです。かなり進行するまではほとんどが無症状ですのでウイルス性慢性肝疾患をもつ高危険郡の患者さんは定期的に検査を受けることが重要です。また、このためには1回で良いので自分が肝炎ウィルスに感染していないかを簡単な血液検査で知っておくことが大切です。

    診 断

     肝がんの診断は、血液検査(アルファフェトプロテイン、PIVKA IIなどの腫瘍マーカーの測定)と画像診断法(超音波検査や造影CT、造影MRI)で行います。これでも診断がつけられない場合は細い針で少量の組織片をとり、顕微鏡で調べる針生検も行われます。
     肝がんの高危険群に属する人は日ごろからの定期検査が必要で、3〜4ヵ月に1回、採血や超音波検査などを行い、必要に応じてCT検査などを行います。

    病期(ステージ)と肝障害度 (注)

     肝がんが、
    1. 直径2cm以下である 2. 1個だけである 3. 血管侵襲(がんが血管の中に入り込んでいる状態)がない
    という条件のうち

    ステージ1:1.  2.  3. のすべてに合致
    ステージ2:1.  2.  3. の2項目に合致
    ステージ3:1.  2.  3. の1項目のみに合致
    ステージ4:1.  2.  3. の1項目も合致しない

    さらに、リンパ節転移があるもの、遠隔転移は、すべてステージ4となります。
    また、慢性肝疾患の肝臓の働く力を分類するのが「肝障害度」分類です。A、B、Cの3段階に分けられます。AからCの順序で肝障害の程度が強いことを示します。

    項 目 肝障害度
    A B C
    腹 水 な い 治療効果あり 治療効果少ない
    血清ビリルビン値(mg/dl) 2.0未満 2.0以上 3.0以下 3.0超
    血清アルブビン値(mg/dl) 3.5超 3.0以上 3.5以下 3.0未満
    ICG R15(%) 15未満 15以上 40以下 40未満
    プロトロンビン活性値(%) 80超 50以上 80以下 50未満

    (注)病期:病気の進行を、その症状によって区分した期間

    治 療

     肝がんが発見された場合、がんの数と大きさと場所、肝障害度などを考慮して治療法を決定します。肝がんは、肝硬変を合併している場合、肝機能が低下していることもあり、治療後肝臓の別の場所に再発することも多いため、これらのことをふまえて治療法を選ぶことが重要です。治療としては、大まかに外科的切除、カテーテル治療(肝動脈化学塞栓療法)、局所治療があります。
     外科的切除は,全身麻酔をかけて開腹し、実際にがんを目でみて確認して切除するため、大きい病変でも確実にとり切れる利点があります。ただし肝臓の一部を切除しますので肝機能が良好であることが条件です。カテーテル治療は、大腿部の動脈から、カテーテルといわれる管を挿入し、がんを栄養する動脈をみつけだし、抗ガン剤を注入したり、血管をつめてがんを壊死させる治療です。がんが大きかったり、個数が多くても治療できますが、通常は反復治療が必要となります。
     局所療法は、局所麻酔を皮膚と肝臓表面に行い、体外からがんに直接針をさして治療する方法で、現在はラジオ波焼灼療法が広く施行されています。ラジオ波焼灼療法は、径1.5mm位の太さの針をがんに直接さして針の先端の部分に電気を流しがんを焼く治療です。焼けた部分は完全に壊死が得られるため一回の治療での確実性が高くまた繰り返して施行可能です。ただし、熱が周囲の臓器に及ぶと合併症をきたすため注意が必要です。一般的には、がんが3センチ以下で3個以下がラジオ波治療の適応のめやすとなります。
     参考として肝がん研究会の肝がん診療ガイドラインを示します。

    肝がん診療ガイドライン

    ※1 脈管侵襲、肝外転移がある場合には別途記載
    ※2 肝障害度B、腫瘍径2cm以内では選択
    ※3 腫瘍が単発では腫瘍径5cm以内

    肝臓がんの治療では、数年にわたり治療が繰り返し必要となることも多いため、できるだけ肝臓に負担をかけず、時には、がんと共存しながら治療を行うことも必要です。

    大腸がんについて


     大腸がんは結腸がんと直腸がんに分けられ、近年は、欧米人のように結腸がんが増えてきているのが、大腸がんが増加している原因のようです。2005年の部位別にみたがんの死亡率は大腸がん全体では3位、女性では結腸がん+直腸がんをあわせると、胃がんを抜いて1位となっています。毎年4万人を越える人が大腸がんにより亡くなられています。一方、大腸がん罹患者(大腸がんにかかる人)数は、死亡数の約2倍であり、これは大腸がんの生存率が比較的高いことを伺わせます。
     大腸がんの発生ルートは2つあると考えられています。1つは良性のポリープ(腺種)ががん化するルート(腺種ーがん関連)で、もう1つは正常粘膜から直接がんが発生するルート(デノボがんといいます)です。後者は早期に進行がんに至るルートとして注目されています。
     また、大腸がんの発生には食生活などの環境因子(動物性たんぱく質、脂肪摂取量の増加や食物繊維摂取量の低下)によるものと、遺伝的要因によるものが関係しているといわれています。大腸がんにおける遺伝的関与(5%くらいといわれています)に関しては、次第に明らかになってきていて、家族性大腸腺種症や遺伝性非ポリポーシス大腸がん(HNPCC)では、関連する遺伝子が発見されています。

    症 状

     大腸がんでの症状の特徴は、がんができた部位(右側結腸・左側結腸・直腸)による症状の違いがあることです。右側結腸では、まだ腸内容物が液状なので、通過障害はきたしにくく、腹痛、腫瘤触知、貧血などが多いのに対して、左側結腸・直腸では、腸内容物が固形になっているうえに肛門に近いこともあり、がんからの出血が血便として認識されやすく、さらに進行してくると腸閉塞症状が出現してきます。しかしながら、早期がんの場合は、これらのがんに伴う症状はほとんど見られないことが多いとされています。

    大腸がん検診

     大腸がんの検診の代表が便の免疫学的潜血反応です。食事制限をすることなく受けられる簡便な検査であり、2日法で行われています。肉眼的に認識できない出血(潜出血)を検出する方法で、陽性であった集団から、大腸内視鏡検査や注腸造影検査を行って大腸がんやポリープを発見する方法で、現在行われている一般的な大腸がんの検診方法です。効率よくがんを発見できる方法ですが、便潜血検査で発見できる確立は、進行がんで80%、早期がんで50%であり、すべてのがんをスクリーニングできるわけではありません。

    診 断

     大腸がんの診断方法には、注腸造影検査(レントゲン検査)と内視鏡検査があります。いずれも下剤をかけて大腸に残っている便を全部排出しないと検査ができません。どちらか一方で済ませたい場合は、大腸内視鏡検査をお勧めします。前日の食事制限は必要なく、当日、下剤を2リットル前後飲んでもらいます。内視鏡検査で、ポリープや病変がみつかれば、生検を行い病理科の先生に顕微鏡で見てもらって、がん細胞の有無をチェックしてもらっています。また、内視鏡的切除ができるかどうかの判定に拡大内視鏡検査、超音波内視鏡検査なども行い、適切な治療を選択するのに役立っています。

    病 期 (注)

     大腸がんの治療を決定するために、わが国では「大腸がん取り扱い規約」に基づき病期分類を行っています。進行度は主にがんの深さとリンパ節転移度によって決まります。他に腹膜播種、肝転移、遠隔転移によって決まります。

    ステージ分類

    • 0期:がんが粘膜にとどまるもの
    • Ⅰ期:がんが大腸壁にとどまるもの
    • Ⅱ期:がんが大腸壁を越えているが、隣接臓器におよんでいないもの
    • Ⅲ期:リンパ節転移のあるもの
    • Ⅳ期:腹膜、肝、肺などへの遠隔転移があるもの

    欧米では、この他にTNM分類やDukes分類が用いられています。

    (注)病期:病気の進行を、その症状によって区分した期間

    治 療

     治療法には大きく分けて、内視鏡的治療、外科療法、放射線療法、化学療法があります。大腸がんの場合は、完全に切除できれば、根治性が高いがんであり、また早期大腸がんであれば、内視鏡的切除が可能です。

    乳がんについて


    乳腺疾患(乳がん)診療

     乳がんは近年増加の一途をたどり、わが国の乳がんの罹患率、死亡率ともいまだ上昇傾向で大きな社会問題となっています。これに対して早期発見のために乳がん検診制度の充実に力が注がれていますが、受診される方の割合は諸外国に比べると、まだまだ少ないのが現状です。
     乳がんに罹患した女性の願いとして、できるだけ乳房を切除したくないとの思いは納得できることです。近年、乳がんの手術において乳房切除と乳房温存術の術後の生存率を比べた場合、差がないことがわかってきたため、乳房温存術が多く行われるようになってきました。このことは患者さんの「生活の質=Quality of life(QOL)」の向上に貢献するものであり、当科でも乳房温存手術の割合は増加しています。しかし、一方で無理な乳房温存手術は局所再発を招いたり、乳房温存とは名ばかりの整容性に乏しいものになることがあり、この点、患者さん一人一人の病気の程度に併せたバランスの取れた手術を行うことが重要と考えています。
     診断においてはマンモグラフィ、乳房超音波(エコー)検査をはじめ、造影MRI(MRマンモグラフィ)を行うことで、乳房の広がり診断をできるだけ正確に行い、症例ごとに適した手術を行うことを心がけています。また、リンパ節転移の診断においては、センチネルリンパ節(見張りリンパ節)生検の精度を上げることでより低侵襲な治療が可能となっております。また、患者さんと十分に話し合い、希望のある方には、形成外科医と協力し乳房再建術も制限はいまだあるものの少しずつ症例が増えています。
     その他に、それほど多い症例ではありませんが、乳頭異常分泌の症例には超音波診断、乳管造影などを駆使した診断及び低侵襲の治療を行っています。腫瘤や石灰化病変に対して吸引式組織生検(マンモトーム)の設備を新たに備え、穿刺吸引細胞診はもとより、エコーガイド下針生検によるより正確な診断を心掛けています。
     薬物療法の分野においては術後の補助化学療法、その後の内分泌療法はもとより、近年は適応のある患者さんには術前に化学療法を行うこと(術前化学療法)も行っています。術前化学療法の利点は腫瘍を縮小させた結果、乳房温存術ができるようになること、その患者さんに薬物の効果があるのかどうかが具体的にわかることなどが挙げられます。分子標的薬剤であるハーセプチンアパスチンによる治療も行っています。化学療法は導入時の短期入院に引き続いて、外来での治療を基本とし、外来化学療法室を設置して、安全かつ、化学療法を行う最中もできるかぎり患者さんがリラックスして過ごすことができるような工夫を行っています。

    乳がん検診 ~二次検診が必要な方へ~

    当院では、乳がんの二次検診の受付を行っています。マンモグラフィー検診、視触診による検診で精密検査が必要とされた方が対象です。皆さまの診療時間を短縮するため、予約診療を行っております。精密検査をすすめられた方は、下記にお電話してご予約をお願いいたします。乳がん検診についてのご質問がありましたらお気軽にお電話ください。よろしくお願いいたします。

    当院で可能な精密検査

    • マンモグラフィー
    • 超音波検査
    • MRI
    • 穿刺吸引細胞診
    • 針生検
    • マンモトーム生検
    • CT
    • 骨シンチ

    お問い合わせ・ご連絡先

    長崎みなとメディカルセンター 市民病院 医事班 検診担当

    TEL:095-822-3251(内線3107) 

    お電話の際は「乳がん検診の精密検査の件で」とお問い合わせください。

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